Project

プロジェクトストーリー

プロジェクトの概要

OUTLINE

Nintendo Switch向けソフト『オバケイドロ!』は、ケイドロをモチーフにした子どもから大人まで楽しめる対戦ゲームです。2019年 8月に発売され、12月にはパッケージ版を展開。BitSummit 7 Spiritsで 「POPULAR SELECTION AWARD」を受賞し、Nintendo eShopのダウン ロードランキングでは初登場3位を記録。販売本数は18万本を突破しました。ここでは、『オバケイドロ!』がどのように誕生し、リリースまでにどのような苦労があったのか、そしてヒットにつな がった開発秘話をご紹介します。

プロジェクトメンバー

MEMBER

田中克功(副社長/ゲーム事業統括)

建築設計・印刷業界を経てフリースタイルに入社。ゲーム開発事業を統括し、プロデューサー・ディレクターとして『オバケイドロ!』を手がけた。

宮南省吾(課長/ディレクター)

2011年入社。2014年に新規事業としてゲーム開発事業の立ち上げにメインメンバーとして参画。
『オバケイドロ!』においては一部企画とクライアントエンジニアを担当。

寺山惇(課長/プロジェクトマネージャー)

新卒で入社。ITソリューション事業部に配属される。
ヘルプデスク業務を経て2017年にゲーム開発事業部に異動。
『オバケイドロ!』プロジェクトでは企画メンバーとして参画したのち、進行管理を担当。

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イベント出展から始まった『オバケイドロ!』の誕生

『オバケイドロ!』の開発のきっかけとなったのは、2017年に出展したイベントでの悔しい経験でした。
フリースタイルは全国エンタメまつり(ぜんため)にスマートフォン向けゲームを出展しましたが、
来場者の反応は薄く、「短時間でルールが理解できないゲームは遊んでもらえない」という現実を突きつけられました。

この経験を踏まえ、「短時間でルールが伝わり、誰もがすぐに楽しめるゲームを作る」という方針が決定。
約1か月半という短期間で、プロトタイプの開発が始まりました。
当初は警察と泥棒の2対2の対戦形式でしたが、「負けたプレイヤーが不満を感じやすい」という課題が浮上しました。
そこで、バランス調整を行い、1対3の非対称型バトルに変更。
1人のオバケが3人のニンゲンを追いかけるルールにすることで、オバケ側は「多数を相手に勝つ達成感」を、ニンゲン側は「協力して強敵に立ち向かう楽しさ」を感じられる設計にしました。

2018年のぜんために試作版を出展すると、来場者から大きな反響があり、たまたま近くのブースに出展していた任天堂さまから「タイトル名いいですね!Switchで出しませんか」と声をかけられたことが、本格的なゲーム開発の契機となりました。

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「わかりやすさ」を徹底追求した開発プロセス

『オバケイドロ!』の開発では、「シンプルさ」と「直感的な操作性」を最優先事項として徹底的に追求しました。

新しい機能を実装するたびに社内でテストプレイを行い、「ルールがわからない」「伝わりにくい」といった課題を洗い出し、1つずつ改善を繰り返しました。

特に重視したのは「誰でもすぐに遊べること」。
初めてプレイする人でも説明なしで楽しめるように、「ケイドロ」をベースにしたシンプルなルールを採用。
そのルールに合わせたゲームバランスの調整も大きな課題でした。
オバケ1人とニンゲン3人という非対称型バトルにおいて、それぞれの役割が明確でありながら不公平感が生じないように、社内外の意見を取り入れながら緻密なバランス調整を行いました。

また、ビジュアル面では全年齢層が安心して遊べるよう、CERO Aのレーティング取得を意識。
キャラクターのデザインや捕獲シーンの表現を工夫し、親子で楽しめる作品を目指しました。
こうした工夫の積み重ねが実を結び、発売直後からNintendo eShopのダウンロードランキングで3位にランクイン。
多くのプレイヤーに楽しんでもらえる作品となりました。

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小規模だからこそ実現できる開発環境と次なる挑戦

フリースタイルの開発チームは小規模ながら、企画から開発、運営、販売まで一貫して手がける体制となっています。

『オバケイドロ!』の開発でも、この強みは存分に発揮されました。
開発メンバー全員が「シンプルだけど奥深いゲーム体験」を目指し、意見を出し合いながらブラッシュアップ。
開発者一人ひとりの意見がダイレクトに反映される環境だからこそ、チーム全員がゲーム作りの実感や達成感を得られるものづくりが実現しました。

また、本作は発売から5年以上にわたりアップデートを継続し、プレイヤーのフィードバックを積極的に取り入れ、進化し続けています。
イベントでの反応やアンケート結果をもとに改善を行い、「遊びやすさ」を最優先に開発を進めてきたことが、多くのプレイヤーを長く楽しませる理由となっています。

フリースタイルは国内だけでなく、海外市場への展開も視野に入れています。
イベントでのプレイアブル出展を積極的に行い、世界中のプレイヤーが本作をどのように受け止めるのかを直接確認しながら、新たな作品づくりに活かしていきたいと考えています。
『オバケイドロ!』を超える、新しいゲーム体験の創造に向け、さらなる挑戦を続けていきます。

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